なぜ船舶免許?
先日、「船舶免許取りました!(参照=「船舶免許2級無事合格。独学で。」)」という記事をブログに書いたら、いろんな人から、「なぜ船舶免許?」「ボートなんて乗る機会あるの? 釣りしないよね?」ということを言われました。
確かに釣りはしないんですが、免許取得後は、毎週のように草加パドラーズにてボートに乗っています。
そもそも草加パドラーズとはどんな団体なのか? ただのカヌー好きなおじさんたちが集まって遊んでいる団体、と思われがちですが、実は結構高尚な大志を抱いています。
日々の清掃活動により川のクリーンアップ、人が集まる川へ再生していく、という目的の先には、災害時には救助活動に参加する、という目標があります。
救助活動に参加するためにはボートの操船は必須であり、そのために船舶免許を取ったのでありました。
台風の翌日は”水の都”と言われた草加
草加(そうか:埼玉県草加市)という土地は、昔、湿地帯で、人馬も通行困難なほど草が生い茂っていたそうです。鷹狩に来た徳川秀忠のために茅を刈り、柳を切って埋めて新道を造ったところ、秀忠から“これは草の大功であるので草加と名付けよ”と言われ「草加」になった、とのこと(諸説あり)で、要は台風の度に洪水に悩まされていた土地であります。
実は私(井坂治)は生まれた当初は草加市松原団地に住んでおりまして、なんとなく洪水の風景は覚えています。もちろん生で見ているわけではありませんが、親父が8ミリフィルムが趣味だったこともあり、小学生くらいになって映像で見ていました。
恐らく、私より年齢が高い人たちは、”水の都”になった草加の街を良く覚えているのではないでしょうか。
それゆえに、水害の際には船で人々を助けよう、という発想が出て来るのだと思います。
※上の写真は「散歩の達人」という雑誌で取り上げられたもの。
水害時のドローンによる情報収集
団自体が、まだ準備段階で正式発足はしておりませんが、この度、草加市自主水防団の情報収集部長なる役割を拝命いたしました。
洪水で辺りが水浸しになっても、ボートによりいち早く現場に近づき、ドローンを飛ばし空から状況を把握しよう、っていうことです。
数十艇のカヤックを所有し、エンジン付きアルミボートも4艇ほど所有する草加パドラーズだからできることです。
たまに、どこかのドローン業者が行政と組んで災害時の対応をする、っていうような新聞記事等を見かけますが、あれって、どういう経緯で、どういうつながりで、どういう契約をするのだろう? と思っていました。
単純に、ドローン飛ばせまーす、ドローン持ってまーす、と吠えてみても何も進まないんですよね。こうやって地域で地道な活動を継続し、その延長線上で行政や関係各所と粘り強い交渉を続けていく、そうしていかないと一歩も踏み出すことはできないんです。
そういった意味で草加パドラーズの実行力と継続性は尊敬いたします。
「草加市自主水防団」、まだまだ各署の調整等がありそうですが、ぜひ実現してほしいな、と非力ながら応援しております。