全部で64本のスピーカーがあるそうです。
上のようなにょきっと立った無指向性のスピーカーから、キューブ型のスピーカー。
バスドラをくり抜いたスピーカー。なんてのもあります。
バスドラの音はやっぱりバスドラの木の胴で鳴らさないといけない!、らしいです。
音響関係では知らない人はいない「ヒビノ」という会社のエンジニアだった宮本宰(みやもとつかさ)さん。
PAエンジニアとして携わってきた仕事がすごい。
宮本さんがスタッフとして携わったライブのステージ・パスが、話のネタに、っていうので置いてあるのですが、これが、おーーーーーっ!!!!ていう感じで。
「これ、このライブ行ったぁ!!!」なんてのがありそうです。
いや、そりゃー、持っていっちゃうやついるでしょ。
さてさて、スピーカーの林に話を戻します。
今まで、さんざん爆音を作ってきた宮本さん。
爆音を極めた先に見えてきたものは
「音ってのは、電機的にミックスダウンしたものじゃないだろう。
自然の空気、空間がミックスしてくれるもの。
それが本当の音なんだ。」
っていうような内容を熱く語っていただきました。
1本1本のスピーカーの横に行き、耳を澄ますと、
バイオリンの音だけのスピーカー、
トランペットだけのスピーカー、
チェロだけのスピーカー、
と一つ一つのスピーカーから一つの楽器の音が鳴っています。
DTMで習うのは、
音を右左に振り分け(パンニング)、リバーブやコーラスを使って奥行き感を出して、L+Rの2トラックにミックスダウンをするということ。
でも、ここではパンニングもリバーブも使わず、
スピーカーの位置だけで、それぞれの楽器の定位を表現しています。
スピーカーの間を歩き回って音を楽しむこともできますが、
ソファーにどっかりと座って耳を澄まして聴くこともできます。
ちなみにこのソファーはボディ・ソニックになってます。
さて、どうやって64チャンネルの音を出しているかというと。
DTMで64トラックの音声トラックを再生して、
DA(デジタル→アナログ)変換、
64チャンネル分のアンプを通って、
各スピーカーを鳴らしています。
DTMをやっている人ならばだいたいどんな仕組みかはすぐにわかるかと思いますが、
再生装置としてはそれほど難しいシステムではありません。
しかし、この特注の無指向性スピーカーやバスドラ・スピーカーなどは、スピーカーメーカーとのコラボによって作られたもので、そこらへんに売っているようなものではありません。
64本のスピーカーから奏でられる音楽はまたなかなか違う空間を作りだしてくれます。
実はここ、スピーカー林はただの実験室に見えますが、カフェ&バーなんです。
「SYMPHO CANVAS(シンフォキャンバス)」というカフェ&バーで、ちゃんとお酒を出してくれたりします。
・八ヶ岳地ビール ¥780
・白州森香ハイボール ¥780
とか。チャージ=¥1,000、サービス料=10%と言った感じで。
でも、営業時間は
・金曜日 19:00-23:00
・土曜日 13:00-23:00
だけという超マニアックな感じ。
完全に宮本さんの道楽の世界。
こんなに道楽に没頭できるなんて羨ましいなぁ、と思いつつ、
井坂もこの道楽に混ぜてもらおうかと策略中。
ホームページ=「SYMPHO CANVAS(シンフォキャンバス)」