キター! モンスター生徒
お久しぶりです。なんかこのブログ書くのも久しぶりです。
書きたいネタはたくさんあったのですが、書けない(公表できない)ネタばかりで自粛していました。ご無沙汰です。
今日の話は、書きたくてうずうずしていたのですが、昨日ついに解禁になったので、一気に書かせていただきます。
「奥さん、ちょっと聞いてよぉ~」的なネタ。
それは、先週の土曜日。
いつものように午前中は和泉多摩川iStudioにてDTMレッスン。
最後の生徒さんが終わり機材を撤収してスタジオの受付に行くと、
(受)「井坂先生、レッスン中電話がありました。」
と受付のおばちゃんにメモを渡されました。
(受)「女性の方で、DTMの経験はあるみたいなんだけど、一方的に技術的なことをべらべらしゃべってきたので、”先生から折り返してもらいます”って言って電話切りました。」
とのこと。
とりあえず、携帯から電話をしてみる。すると、
(生)「DTMの経験は5年くらいあって、ジャニーズとかにも楽曲提供している。キャッチーなメロディは作れるんだけど、乃木坂みたいな曲も書けなきゃいけないかな、と思って、習ったほうがいいですよね?」
※生=生徒
(私:心の声)「おー、確かに一方的に話してくるぅ。」
(私)「はぁ、そうですか、ところでDTMソフトは何をお使いですか? 私はSONAR専門なので、それ以外だと教えられないのですが。」
(生)「使っているのはProToolsだけど、DTMソフトは何でも良いんですよ。とにかく私の曲、iTunesにアップされているので、聴いてくれる?」
(私)「あぁ、今は手元にパソコンが無いので聴くことができないんですけど。無料体験をやっていますので、一度来ていただいて、一緒に音源を聴きながら、今後のレッスン方針を検討しましょう。」
(生)「遠方なので通えないんですよ。Skypeレッスンとか無いの?」
(私)「Skypeレッスンも可能ですよ。今はスタジオなので、これから自宅に戻ってネットにつなげます。では30分後にSkypeでコールします。」
ということで30分後、Skypeで無料体験レッスン枠。
最初Skypeのアカウントが検索できなかったりとあたふたしましたが、とりあえず彼女の曲を聴くためにiTunesにたどりつく。
名前で検索すると、ものすごい数の曲。
ジャケットもそれなりにちゃんとしている。
(私)「どれを再生すれば良いんですかね? この曲?」
(生)「あぁ、それ失敗作だ。へへ」
試聴再生開始。。。。。。?。。。?
んーーーん。。。これ。。。ってぇ。。。
(私)「あれ? これおかしいのかな、ピッチがずれてる?」
(生)「えー、そんなこと言わないでください。2ちゃんでもたくさん叩かれていてへこんでいるんですから。」
(私)「いや、そういう問題じゃなくて、iTunesにアップされているってことは売り物ですよね? えっこれでOKなんですか? ピッチ補正とかで修正しないんですか?」
(生)「一応している。Waves Tuneで全部やってるからOKなはずですよ。ちゃんとお金だしてピッチ補正してもらったやつもあるし。」
(私)「で、でも。。。」
(生)「もう、言わないでくださいよぉ~。私やっぱりヘタなのかなぁ、もう音楽やめようかなぁ~」
(私:心の声)「あっれぇ~?。この人は何をしたいのだろう???」
その歌声は、けっしてスピーカーで流してはいけない。誰かに聴かれてはいけない。長時間聴いてはいけない。
ジャイアンのような。。。
本人としてはかなり自信を持っているみたいで、ああ言うとこう言う言い訳だらけの会話が永遠繰り返され。。。
Skypeを初めて1時間くらい、無料体験レッスンの時間も無くなったので、
(私)「もし今後レッスンを受けたいのであれば」。。。。
・レッスン日時を予約してください。
・Skypeレッスンの場合はレッスン料は前払い。銀行振り込みかPayPalで。
・レッスンは音源を聴きながら、問題個所を修正していく形で進めるから、音源データを送ってください。その際、カラオケとボーカルは別トラックで分離された状態で送っていただくのが望ましい。
など、事務的な会話を終え、Skypeを切りました。
Skypeを切った後、
私は、彼女の曲を何曲かiTunesで試聴しました。
いろいろと問題点をリストアップしたり、レッスン方針を書きだそうと思いましたが、
会話の流れから、「レッスンは無いかも?」、と思いましたので、レッスン料が振り込まれてから作業はしようと考えました。
翌日、14:00過ぎ、調布のイタ飯屋でランチをしていると私の携帯が鳴りました。
(生)「昨日はレッスン料をPayPalで払うと言いましたが、やっぱり銀行振込にします。振込口座教えてください。」
(私:心の声)「体験レッスンの最後に送ったメールに銀行口座も書いておいたはずだが。。。ここは冷静に」
(私)「あ、今外出中なので帰ったらメールします。」
(生)「はい。ところであの後、音源をメールしたんですが、聴いてくれました?」
(私)「はい、聴きましたよ。」
(生)「どうでした? 感想を聞かせてくださいよ。」
(私)「えっ?今?。今はバタバタしているので、別途レッスン日時を決めてそのレッスン時にお話しします。」
と言って切りました。
一応DTMの先生という立場であるならば、「良かった」「悪かった」みたいな感想ではなく、一つ一つ良い点、悪い点をリストアップし、どう良いのか?どう悪いのか? 納得のいく理由を説明するとともに、解決策などの提示をすべきと考えております。
それでレッスン料をいただくわけだし。
(私:心の声)「いきなりメールで送りつけてきて、いきなり電話してきて、いきなり感想を聞いてくるってどうなの?」
その日の夜、22:56。私の携帯がなりました。
こんな時間に何ごとかと。
(生)「作った曲をまたメールで送りました。」
(私)「はい。」
(生)「今日はちょっと遅くなって振込できなくて。」
(私)「あっ、レッスンですね。いつにしましょう?」
(生)「今、いいですか? レッスン料は必ず振込しますから。」
(私)「えっ、今ですか?。。。それじゃSkype準備するので少々お待ちください。それでは11:00ちょうどから始めましょう。」
ということで、いきなり23:00から新しく作ったという曲を題材にSkypeレッスン。
送られてきた音源を再生したら、いきなりスピーカーから流れてしまって、
(私:心の声)「あっ、やべやべ」
とヘッドフォンに切り替えて再生。
相変わらずむちゃくちゃなピッチ。
というか、こういう楽曲なのだろうか?
これは「サイケ」というジャンル?
昔「戸川純」さんの歌を聴いた時、似たような衝撃を受けたけど。。。
とりあえずピッチの件は触れずに、それ以外の問題点を指摘する。
(私)「これ、ちゃんとメロ譜を書いて歌ってます?」
(生)「昔は書いていたけど、今は書いてない。だって1曲2時間で作らなきゃいけないからそんな時間無いですもん。」
(私)「あっ、それ、先日話していた時も疑問だったのですが、なんでそんなハイペースで作らなきゃいけないんですか? もうちょっと時間をかけてクオリティを上げてからiTunesにアップしても良いんじゃないですか?」
(生)「だって、次々アップしていかないとだめじゃないですか。」
(私)「いやぁ、クオリティの低い音源をアップして買ってくれた人が”なぁんだ”って思ってしまったら逆効果だと思います。その次から買ってくれなくなるんじゃないですか?」
(生)「そんなにクオリティ低いですか? 自分としては今回はめっちゃ自信あったんだけど。」
(私)「これ、もう一回同じように歌えます? Aメロの息継ぎの場所なんか明らかにおかしいですよね。」
(生)「Aメロはいいんです。iTunesの試聴で流すのがサビの部分だからサビは結構まじめに歌いました。」
(私)「えー、これ売り物ですよね? これって、作曲家が”とりあえずメモ代わりにICレコーダーに鼻歌を録音しておこう”と言って吹き込んだメモ代わりの音源に近いレベルだと思いますが。」
(生)「あんまりダメなところばかり言わないでくださいよ。私褒められて伸びるタイプなんだから。前の先生はもっと褒めてくれた。」
(私:心の声)「はーーー?」
そんな会話がまた続く。
当初、1曲2時間で作らなくてはいけない、というのは、事務所に所属していて、事務所から言われているのかと思っていましたが、どうやら事務所に所属しているようではなく、自分で勝手にそういう目標に立てているみたいでした。
後程ネットを検索してみたら、ジャニーズに楽曲提供した事実は不確かで、Wikipediaにアーティスト名で出てくるのですが、それは事実に反しているとして、Wikipediaからアカウントをブロックされていました。どうやら本人が勝手に書いていたみたいです。
それでも私にとっては大切な生徒さんなので、何とか妥協案を探していきます。
(私)「じゃ、ピッチの修正はあきらめて、これはこれとしてアーティストの味ってことで通しちゃいましょう。DTMのオケ作りはちゃんとできているので、このオケに合わせたボーカルにしていきましょう。ハウスっぽい、機械的なビートのオケなので、ボーカルも機械的にきっちりビートの縦の線に合わせたほうが良いです。」
(生)「えーっ、また歌い直すんですか?」
(私)「いや、ピッチ補正のソフトでタイミングも補正できると思いますので、一度録音したボーカルをDTM上で修正するだけですよ。Waves Tuneは触ったことが無いのでわからないですが、MelodyneとかV-Vocalはついているので、Waves Tuneでもついているかもしれません。」
(生)「嫌ですよ。機械でリズムを修正するなんてモーニング娘みたいになっちゃうじゃないですか。それに今のままで大丈夫じゃないですか。今回のはむっちゃ完ぺきでしょ。前のに比べると格段とレベルアップしてません?」
相変わらずかみ合わない会話が続き、まとめようのない状態で1時間も過ぎSkypeレッスン終了。
結局、なんだったんだろう?
一応、問題個所は指摘した。解決策も提示した。
それに対し、「面倒くさい」「自分ではこれで納得している」と言って、解決策を受け入れない生徒。
これで良いのだろうか?
私としてはレッスン料さえ、払ってくれればいい。。。
翌朝、私はとあるプロジェクトの打ち合わせのために横浜に。
10:33、プロジェクトのメンバーと会話していると携帯が。。。
(生)「やっぱり歌い直したほうが良いですかね?」
(私)「は?」
(生)「Aメロとサビが同じように聴こえると思うんですよ。やっぱり歌い直したほうが良いですかね?」
(私)「いや、今打合せ中なので、音源聞ける状態じゃないのでなんとも言えませんが。」
(生)「いや、Aメロとサビが同じような感じなので、歌い直したほうが良いか?どうか?だけ答えてくれればいいんです。」
(私)「昨夜聴いた感じではAメロとサビはちゃんと違いがわかりましたけど。」
(生)「そうですか。」(プープープー)
その後も、何度か携帯に着信が。
気が付かなかったのが1回。
打合せ中だったので、名前を見てスルーしたのが2回。
帰りの電車のホームにて、4回目の携帯が鳴ったので出てみると、
(生)「タイミング補正のソフトは何がいいですかね?」
(私)「えっ?今聞かれても。」
(生)「とりあえず教えてください。今買おうと思ってるんで」
(私)「いや、今○○さんが使っているWaves Tuneもマニュアルを見たらタイミング補正の機能はついているみたいだし。」
(生)「えー、何がいいか教えてください。」
(私)「ちょっとすぐにはわかりません。ちゃんと調べてみないと。」
で、切れる。
私は自宅に戻り、とりあえずネットで銀行口座を確認すると、2,000円がその生徒さんから入金されてました。
(私:心の声)「あれ?」
実は昨夜のレッスン後、彼女からメールがあり、
(生:メール)「振り込むのは2,450円でしたか?端数がわからなくて。」
(私:メール)「いや、30分=2,700円なので、1時間のレッスンで振り込んでいただくのは5,400円です。」
(生:メール)「今払えるのが2,500円くらいで、そのくらいと思っていたので今回だけそうしてくれませんか? 残りは売り上げが近く入金されるので、また払います。」
(私:メール)「仕方ないですね。それでは入金されたら残り分、お願いいたします。」
というメールのやり取りがあったため、てっきり入金されるのは2,500円かと思っていたのですが、2,000円って何よ?。って感じ。
そもそも、土曜日の体験レッスンの時に、料金体系は説明しました。
私の場合、
・一般 30分間=2,700円(税込)
・生徒 30分間=540円(税込)
としておりまして、ホームページのURLを送って見せたところ
(生)「安っ!」
という反応だったので、
(私)「いや、生徒と書いてあるのは、和泉多摩川のiStudioに普段通ってきてくれている生徒さんのことを指していて、○○さんのようにSkypeレッスンのみの人は”一般”としています。よって、○○さんの場合、30分で2,700円ですよ。」
と説明した際に、その生徒さんは、「へぇ」とうなずいていました。
体験レッスン時にレッスン料の説明をして、さらにメールでやり取りして、最終的に入金されてきた金額が2,000円ってどうなの?
さすがに私も、おかしいと思い始めたので、
・質問のために携帯に電話してくるのは止めてくれ。
・入金が2,000円しかされていない。残り分を速やかに入金してくれ。
というのをメールしました。
そのあともさらに2回ほど着信がありましたが、とりあえずスルーしていると、メールで
(生:メール)「買いました。でもインストールしたら壊れました。無視しないでください! お金は払うので直して欲しいです。先生が勧めたのに!」
(私:心の声)「はーー?、俺がいつ勧めた? 何を勧めた? っていうか電話してきて直してくれって言われても。」
と、ここはちょっと冷静に。
(私:メール)「申し訳ございません。本日はバタバタしており、対応できません。明日、AM10:00-15:00でしたら対応可能なので、明日にしていただけるとありがたいです。可能なお時間をご指定ください。」
(生:メール)「元に戻りました。Waves Tuneでのタイミング補正のやり方を教えてください。あとレッスン料は6,500円なら払えます。」
(私:メール)「では、前回入金いただいた2,000円と足して8,500円。先日のレッスン料5,400円を引いて2,900円。2,900円でしたら35分くらいはレッスンできますので、明日は10:00-10:35でSkypeレッスンということでよろしいでしょうか?」
(生:メール)「10時で大丈夫です。」
それから私はWaves Tuneのチュートリアル動画を見たり、マニュアルを見たり、結構勉強しました。
私は普段Melodyneを使っていますが、MelodyneとWaves Tuneってなかなか違うんですね。
Waves Tuneには「Speed」とか「Transition」とかいう機能がついているし、Melodyneでこんな機能ついていたっけ?。
そして生徒さんの音源を聴いて、どこにどうタイミング補正をかけるか、考えて。
翌日10:00、Skypeでコールをすると。。。反応なし。
携帯に電話、メールをしても反応なし。
一応、10:35まで待って、結局連絡がつかなかったのでメールで。
(私:メール)「連絡が取れなかったため、ドタキャン扱いとさせていただきます。たいへん申し訳ありませんが、ドタキャンの場合、レッスン料の返金はできませんので、ご了承ください。」
すると、11:20。
(生:メール)「寝坊しました。私も昨日あんなめにあって疲れてたので融通利かないならもう他の教室行くしかないです。」
(私:メール)「連絡なしにドタキャンした場合、その予約分のレッスン料が返金されないのは、ごく普通の一般常識だと思っております。”寝坊した””疲れてた”ということを理由に”融通が利かない”と言われるのであれば、こちらではそこまでの対応はしきれませんので、他の教室に行っていただいて結構です。」
それでも一旦和解して、次回、金曜日にSkypeレッスンをすることを決めてから、今度はメールにて(電話は受け付けないので)、
・メールとスクリーンショットでレッスンできないか?
とか、
・speedと横に伸ばすツールの使い方は違うか?
とか、質問を五月雨式に送ってきました。
そしてレッスン料の話になり、
(私:メール)「6,500円は先日深夜のレッスン料と、本日ドタキャンした分のレッスン料なので、これは必ずお振込ください。金曜日のレッスン料については、今回に限りおまけということもできますが。。。」
(生:メール)「ぼったくりですね! 私の1曲150円で6500円稼ぐのどれだけ大変だと思ってるんですか? なめてますね。ただの会話程度のレッスンに払えないです。」
(私:ため息)
ということで、水曜日、決別。
土曜日から怒涛の5日間。
・携帯の着信履歴 11件。
・メールの受信履歴 33通。
お疲れ様でした。
なんか、すごいなぁ~。
こういう人も実際いるんだなぁ~。
勉強になりました!
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